こんにちは、yuです。
今回は再受験時の化学の勉強についてです。
私は現役時代には化学に対して苦手意識を抱いていました。しかし勉強してみて最も成績が伸びた科目でもありました。そこで再受験するに際して化学にはそれなりに時間を掛けることにしました。
受験化学と言えば、理論・無機・有機の3つの分野に分類することができますので各分野について簡単にまとめます。
理論分野
まず理論分野についてですが理論は化学の全ての分野のベースとなる知識です。
したがって勉強初期から力を入れて取り組みました。
理論分野では物理と同じく基本的な知識の確認にはセミナー化学を使用しました。
セミナー化学は学校で配布されるような教科書傍用の問題集です。
単元ごとに例題・基本例題・基本問題・発展例題・発展問題から成り、分野ごとにまとめて総合問題が設定されています。
基本問題まではその単元でならった簡単な事項をどのように使ったら良いかを学習するステップで発展問題になると入試標準問題を解くステップになります。
セミナーは総合問題までしっかりと学習すれば難関大学でも非医学部程度であれば十分合格点を狙える良問で構成されているので化学の基礎を築くにはうってつけの問題集です。
私は勉強開始時には電離度ってなんだっけ?程度まで知識は脱落していましたがセミナー化学での学習により穴の無い学習ができたと思います。旧課程と比較しても理論分野ではあまり目新しいことが特になかった気はしました。
3月からセミナーに取り組み始め、理論分野を1周した後、発展問題のみ2周目に取り組みました。これが4月中旬には終わりました。
理論分野の2周目と並行して4月からは化学の新演習に取り組みました。
こちらは難関大受験者から幅広い支持を受けている問題集であり、問題数も多いことから確かな実力が付くと考え選択しました。
問題は難易度が☆×1から☆×3までで区分されています。
各分野の始まりには☆×1の標準問題が多く記載されており、ここで標準問題をマスターする構成になっています。
新演習というと難問ばかりで構成されているかのようなイメージを持ってしましがちですが、☆×1の問題は習熟度を確認するには良い標準問題です。
したがってこの段階の問題を解けないなら、新演習に取り組む前の問題集に戻って知識を整理するとよいでしょう。
分野の後半に進むにつれて徐々に☆×2~3の問題が散りばめられています。
これらの問題は☆×1の知識をマスターした上で、思考力を問われる問題から構成されています。
特に☆×3の問題は見慣れない問題も多く、単純にパターンだけを暗記しているだけでは解くのが難しい問題から構成されています。もしこういった問題を解けるようになっているならしっかりと実力が付いてきていると言えるでしょう。
私は夏までに1周を終えましたがその後も継続して何度も解きました。
模試や過去問に取り組んで気付きましたが大体新演習に記載されている問題の類題の様な問題が出題されていたので新演習の素晴らしさを感じることができました。
無機分野
無機は理論を勉強した後、記述・マークいずれの模試の前に取り組んで模試でも高得点できるように取り組みました。
入試本番直前の詰め込みでも何とかなるとは思いますが現役時代にセンターで単純な暗記問題を落としてしまった経験から今回は何度も復習するような勉強方針にすることで暗記を確かなものにするように心掛けたのです。
無機分野の勉強を開始したのはマーク模試を受ける7月からでした。
こちらでもまずセミナー化学に取り組みました。無機は暗記事項ですので最初は問題を解くのではなく、問題と解答を照らし合わせながら知識を付けていきました。
もちろん少しでも気になった個所は化学の図表集で視覚的な知識も併せて入れました。
マーク模試の前に全範囲を3周ほどするようにして取り組むと復習する度にスピードが上がりますので対して時間もかからず、正確な知識を付けることができました。
無機分野についても化学の新演習は取り組みました。
ただ、夏の京大実戦前に1周した程度でそれ以降は知識分野の解答を参考書代わりにたまに目を通す以外は取り組みませんした。
というのも新演習の無機分野はかなり詳細な問題まで記載されていたので地方大学を受験するには不必要だと判断したこと、仮に難関大を受けることにしてもセンター後からでも間に合うと判断したことからでした。
実際にセンターも二次試験も問題集はほぼセミナーだけで対応できました。
有機分野
有機についてです。有機はある程度詳しければどの参考書でもいいと思いますが自分のお気に入りの参考書を一つ決め、それを徹底的に覚えるのがよいと思います。
私は現役時代に使用していた参考書を使用しました。
有機は覚えておく反応や構造などがそこまで多くありませんのでしっかり暗記していれば得点源になります。勉強の流れとしては暗記→問題演習といった形で学習しました。
私はまず現役時代に使用していた化学精説の有機分野を覚えなおしました。
化学精説は現役時代にはすでに絶版になっていたので持っていない方は化学の新研究などで代用できると思います。
セミナー化学の有機分野を1周した後、4月からは化学の新演習の有機分野を1日2~3問程度のペースで進めました。新演習の有機分野には実験手法なども記載されており、初見の知識が多く歯ごたえがありました。
上述したように有機は知識さえあれば得点源になりますので正しい知識を定着させ、しっかり演習することをお勧めします。
入試問題演習
9月から週1~2回のペースで物理と合わせて時間を測りながら取り組みました。
取り組んだ大学は下記になります。(漏れがあるかもしれませんが大体これぐらいです)
山形大、新潟大、千葉大、金沢大、阪市大、岡山大、広島大、山口大、長崎大、熊本大、北大、東北大、九大、名大、阪大、京大
他教科にも言えることですが問題集でパターンをマスターした後は必ずアウトプットの練習をしました。
化学は単純な知識問題もありますので知識の穴探しはマストです。また典型問題以外の見慣れない問題への免疫をつける意味合いもあります。
センター試験
物理同様化学も医学部受験者にとってはセンター試験は特有の問題にさえ慣れれば問題ないと思います。
12月まで2次試験メインの勉強に取り組み、年内に10年分の過去問を終わらせました。もしかしたらちょっとした問題などで見慣れない問題もあるかもしれませんが大体教科書に載っていますので教科書も合わせて読むと良いかもしれません。
マーク模試では大体1~2問間違いで本番も94点でした。本音を言えば満点が取りたかったです。。。
二次試験
センター後には理論は新演習の星1つの基本的な問題や苦手な範囲、無機はセミナー化学、有機はセミナー化学、新演習に取り組みました。
2次試験に少し高分子の分野の細かい知識を問われる問題が頻出でしたので直前期には知識に漏れがないように高分子の分野に力を入れて勉強に取り組みました。
本番では9割弱の得点率でしたが有効数字や設問での指示に当てはまらない解答をしていたりとミスが散見されたのでもう少し落ち着いて解くべきであったと解答速報を見て思いました。
まとめ
化学は時間を掛ければ伸びますし、理系科目には珍しく得点が安定する科目です。そのような意味でも化学に力を入れて勉強することが医学部受験を成功させるための近道なのかもしれません。
<他の科目の学習履歴>
・【再受験】医学部再受験国語の学習履歴(現代文・センター過去問)
<再受験の時に使った問題集のまとめ記事はこちら>