
こんにちは、yuです。
英語を学習する際には単語・文法など様々な要素が必要となってきます。その中でも文章を理解するために必要なのが「英文解釈」です。
その英文解釈の力を最高レベルまで引き上げてくれるのが「英文解釈教室 新装版」です。今回はこの参考書の紹介をしたいと思います。
この記事の目次
- 1 英文解釈教室に取り組んだきっかけ
- 2 「英文解釈教室 新装版」をおすすめできる人
- 3 「英文解釈教室 新装版」の構成
- 3.1 Chapter1 主語と動詞
- 3.2 Chapter2 目的補語
- 3.3 Chapter3 that節
- 3.4 Chapter4 what節
- 3.5 Chapter5 倒置形
- 3.6 Chapter6 同格構文
- 3.7 Chapter7 It…that…
- 3.8 Chapter8 意味上の主語
- 3.9 Chapter9 関係詞
- 3.10 Chapter10 修飾語の位置(1)
- 3.11 Chapter11 修飾語の位置(2)
- 3.12 Chapter12 比較の一般問題
- 3.13 Chapter13 比較の特殊問題
- 3.14 Chapter14 共通関係
- 3.15 Chapter15 挿入の諸形式
- 3.16 英文解釈教室の構成
- 4 「英文解釈教室 新装版」の使い方・勉強法
- 5 まとめ
英文解釈教室に取り組んだきっかけ
参考書の説明に入る前に私がこの参考書に取り組んだきっかけを簡単に紹介したいと思います。
高校時代、私は近所の学習塾に通っていましたが英語の授業では今までに見たこともない難解な文章をひたすら解説され、理解することはほぼできませんでした。あまりに理解できなかったので苦痛だった思い出しかありません。高2の冬になり実はあの例文は英文解釈教室のものだよと聞かされ、初めてその名を耳にしました。
その後、進められるがまま購入して現役時代に2周半取り組みました。授業でいくつかの例題は取り組んでいたものの、1周目はかなり苦労して取り組んだ覚えがあります。その結果、長文読解では苦労することはなくなりました。
わたしは現役で京大に進学しましたが、英文解釈教室をこなしていたおかげで京大の入試にも十分通用できる英文解釈の力をつけることができました。
「英文解釈教室 新装版」をおすすめできる人
この参考書は間違いなく最高レベルまで英文解釈の力を引き上げてくれます。それも小手先のテクニックではなく、本当の意味での「英語力」がつきます。
そのため初版の発行が1977年にも関わらず、いまだに有名な参考書となっています。
この有名な英文解釈教室をおすすめできる受験生・取り組むべき時期について説明します。
どのような大学が志望校ならおすすめか?
この参考書が最大限に効力を発揮するのが下線部和訳においてです。したがって難関大などで下線部和訳を出題する、東大、京大、阪大を志望する受験生におすすめできます。
もちろん上記大学を志望しない場合でも英語が苦手なら取り組んでみる価値はあると思います。苦労するとは思いますがそれに対する対価は十分に得られます。
東大・京大・阪大受験生にはおすすめ!
どの時期から始めたらよいか?
英文解釈教室は311ページというそのボリュームがネックになって途中で挫折してしまう人が多いようです。したがって出来るだけ早い時期から取り組むのが良いです。
私は高1から少しずつ取り組んだことにはなりますが受験に必要な英文法を学び終わっていれば取り組んでもよいと思います。
1周するのに必要な日数ですが毎日Chapter内の1章ずつ読んだ場合には2か月ほどで終えることができます。
再受験時にはこのペースで取り組みました。必要な時間は毎日1時間程度でしたが初めて取り組む場合にはもう少し時間がかかると思います。
受験に間に合うようにできるだけ早い時期から取り組もう!
「英文解釈教室 新装版」の構成
「英文解釈教室 新装版」の各章は次のようになっています。
Chapter1 主語と動詞
1.1 S…V(1)
1.2 S…V(2)
1.3 (S+S)+V
1.4 To 不定詞、etc….V
Chapter2 目的補語
2.1 第5文型の意味
2.2 目的補語の携帯
2.3 目的補語の識別
Chapter3 that節
3.1 名詞節と接続詞
3.2 that節ーー名詞節
3.3 名詞+that節
3.4 that節ーー副詞節
Chapter4 what節
4.1 whatーー関係[疑問]代名詞
4.2 what節の特殊構文
4.3 whatーー疑問[関係]形容詞
Chapter5 倒置形
5.1 否定の副詞+Ⓥ+S+V
5.2 M+V+S, etc.
5.3 O+S+V
5.4 特殊構文の倒置形
Chapter6 同格構文
6.1 H+A
6.2 A=代名詞、etc.
6.3 H=不定詞、what節、etc.
6.4 副詞的目的格
Chapter7 It…that…
7.1 It+V+that…
7.2 It (形式主語)…名詞節
7.3 強調構文
Chapter8 意味上の主語
8.1 S’+to不定詞
8.2 S’+分詞、etc.
8.3 S’+動名詞
8.4 名詞構文
Chapter9 関係詞
9.1 主格の関係詞
9.2 目的格の関係詞(1)
9.3 目的格の関係詞(2)
9.4 関係詞の省略
Chapter10 修飾語の位置(1)
10.1 H. . . (句). . . M
10.2 H. . . (節). . . M
10.3 H [S] +V . . . M
Chapter11 修飾語の位置(2)
11.1 M+H. . . H
11.2 H+M
11.3 M+H(句・節・文)
Chapter12 比較の一般問題
12.1 . . . than [as] +語・句・節
12.2 . . . than [as] +(S)+V
12.3 A than B
Chapter13 比較の特殊問題
13.1 no . . . 比較級[so] . . . than [as]
13.2 no more . . . than, etc.
13.3 the+比較級
Chapter14 共通関係
14.1 文の主要素の共通関係
14.2 修飾語の共通関係
14.3 A and (M) B
14.4 (A+B+C)(A’+C’)
Chapter15 挿入の諸形式
15.1 語句の挿入ーーandとif
15.2 節の挿入ーーwhatとas
15.3 S+Vの挿入
英文解釈教室の構成
全部で311ページなのでボリュームも文句なしです。また別冊がついており、本文中に出てくる例題の全訳とindexが記載されています。
各Chapterでは上記の構成で示したように章に分かれており、1つの構文の形に対して1つの例文が示され、和訳とともに略解が記載されています。
その章末にその章で学んだことを復習できるような少し長めの例題が1、2問記載されています。
最も簡単な構文である S+V から始まっているため、本当の基礎から英文解釈を学ぶことができる構成になっています。したがって読み進めていくといつの間にか自然と英文解釈の力が身につくようになっています。
私自身読み進めていく中でどんどん文章が難しくなっていったことから自分の成長を感じることができず心が折れそうになりましたが、2周目以降や他の文章を読むときにはその成長を存分に感じることができます。
「英文解釈教室 新装版」の使い方・勉強法
例文・例題の和訳を書き出しましょう
基本的にはページに従って読み進めていきましょう。
各Chapterの冒頭ではそのChapterに対する筆者の考えが述べられており、そのChapterで学んで欲しいことが記載されています。ですのでここを読むことで筆者が何を学んで欲しいのかをまず確認しましょう。Chapter内の章に記載されている例文がありますが、単純に読むだけではなく和訳を書き出して下さい。
ここで書き出す練習をする目的としては「自分の言葉で文章をまとめる力をつける」・「構文を正確に把握する」の2つあります。
これらは多読をしてはいるが英語の成績がいまいち、なんて人には特に必要なことだと思います。簡単な単語だけで構成されている文章を読んでいるとなんとなく理解した気になってしまいます。しかし、実際には単語の意味から推測しているに過ぎず、正確に構文が把握できていないことから単語が難しくなると読めなくなってしまいます。
したがって構文を正確に把握して英文を読めるようになるためにも一文一文を丁寧に読む習慣をつける必要があります。
例文・例題の和訳を書き出す意義
・自分の言葉で文章をまとめる力をつける
・構文を正確に把握する
例文は短いですが何となく理解した気になるのではなく、和訳を書き出すことで正確に構文を把握する練習を地道にしていきましょう。
例文・例題で学ぶべき内容を意識して取り組む
例文は各章で学ぶことを意識したつくりになっています。
例えば一番最初の例文は下記のようになっています。
1.1.1
The freshness of a bright May morning in this pleasant suburb of Paris had its effect on the little traveler.
1.1では文にはじめて出る、前置詞のついていない名詞を、主語と考えて、これに対する動詞を探していくことを学ぶことを目的としています。
例文を見てみると文にはじめて出る前置詞のついていない名詞である freshness が太字に、これに対する動詞である had がイタリック体になっています。したがって例文の文字の違いに注目することで、どの単語が主語・動詞なのかが一目見てわかるようになっています。
このように例文にはヒントを与えられているので取り組みやすいように工夫されています。
和訳する時にもこれを意識して構文を把握することで学ぶべき構文把握の練習が自然とできるようになっています。例題は例文よりも長く、難しい構成となっていますが根気強く、取り組んで和訳・構文把握の練習をしましょう。
和訳を書き出した後にはもちろん解説を読んで正しく構文を理解しましょう。一度解説を読んだだけでは完璧に理解することは難しいと思いますが、何度も読み込むことで理解できるようになります。
英文解釈教室用の単語帳を作成しよう
英文解釈教室をたった一度読むだけでは内容を自分のものにすることは到底できません。
したがって繰り返し読むことが必要です。私自身も現役時代には2周半ほど読みました。
読み進めていく中で例文や例題には難単語が多く含まれており、何度も辞書を引くことになるでしょう。そこであらかじめ2周以上読むことが分かっているのであれば英文解釈教室用の単語帳を作成しましょう。
単語帳には下記内容を書き込みましょう。
単語帳に書き込む内容
・英文解釈教室のページ
・その文章中での意味
知らない単語なのでいろんな意味を書きたくなるとは思いますがここでは辞書を引く時間を省くことを目的としていますので上記内容だけで十分です。
基本的には気になった単語や熟語をすべて調べると良いです。そうするとページ順に単語を調べることができるのであとから非常に見やすいです。
ちなみにわたしは再受験時にも英文解釈教室に取り組みましたが現役時代に作成した単語帳が残っており、1度も辞書を使わずに読むことができました。いつまでたってもわからない単語は同じでした。
1周目が終わったらすぐに2周目に!
骨のある内容を311ページもの量をこなせば、達成感を感じることができます。しかし、そこで余韻に浸っている時間はありません。
1周目が終わったらすぐに2周目に取り掛かりましょう。英文解釈教室は1度通読したことですべての内容を理解することは到底できません。2周目、3周目など、繰り返して学習することでようやく内容を理解して自分の力にすることができます。
2周目は当然1周目の時よりもスムーズに進めることができます。そこで確実に英文解釈の力がついていることを実感できるでしょう。またわからない箇所があっても、以前よりも早く正しい考え方を理解することができるようになっているはずです。
まとめ
高校でも「英文解釈」という授業はないことから単語などとまとめられて「読解力」と表現され、そのスキルを磨く場が少なく感じます。
しかし、英文を正確に読むためには重要なスキルですのでこの参考書に取り組んで本物の英語力を身につけてもらえればと思います。
<再受験時代の模試の結果はこちら>


<再受験時代の各科目の学習履歴はこちら>


<英語の参考書の使い方>

