こんにちは、yuです。
時間があればなるべく本を読むようにしているわたしですが、中でもお気に入りの作家が山崎豊子です。高校生の頃に白い巨塔を読んで以来、有名どころの作品をメインに読んできました。それではわたしが読んだ作品のレビューを簡単にしていきます。
山崎豊子の作品レビュー
運命の人
『運命の人』(うんめいのひと)は、山崎豊子による小説。沖縄返還時の日米密約を題材に、国家権力とジャーナリズムの戦いを描いたもの。「この作品は事実を取材し、小説的に構築したフィクションである」と冒頭に記載されている。1971年の沖縄返還協定に関する取材で入手した機密情報を記事にする以前に野党国会議員に漏洩した毎日新聞記者の西山太吉らが国家公務員法違反で有罪となった実際の西山事件を想起させる内容である。
引用:wikipedia
「運命の人」の後に執筆されていた「約束の海」が絶筆作品となったため、完成された作品では最後の作品となっています。ちょうどわたしが京大時代に文庫本として出版され、ドラマ化もされた作品です。
これまでの作品同様に実在の事件をもとにした作品とだけあって、リアリティのある作品でした。ただ個人的に事実の羅列になっているような部分もあるように感じられ、ほかの作品の方が楽しんで読むことができます。ドラマの全話平均視聴率も12.0%でほかの作品のドラマと比較して、低めとなっています。
個人的には山崎豊子の作品を何シリーズか読んだあとに読むべきシリーズかなと思います。
ボリューム:★★★☆☆
おすすめ度:★★☆☆☆
沈まぬ太陽
『沈まぬ太陽』(しずまぬたいよう)は、1995年から1999年に週刊新潮で連載された山崎豊子による3編に亘る長編小説である。日本航空と、実在する同社社員で同社の労働組合役員である人物の体験に基づいて脚色、再構成されたフィクション社会派作品。
引用:wikipedia
航空会社を舞台にした物語。
ちょうど自分が社会人になった前後ぐらいに読んだので、労働組合に関することなどは関心を持って読むことができた作品です。わたしが勤務していた会社には労働組合は1つしかありませんでした。しかし、この小説のように労働組合が複数ある大企業に友人が入社した時には「沈まぬ太陽」を読むことを勧められたそうです。
いくつか場面が区切られている作品ですが、どの場面でも主人公の真っ直ぐな生き様に圧倒されます。理不尽さに対して正義で立ち向かう姿勢などを自分に照らし合わせ、自分ならとても無理だ!と、思いながら読みました。
全五巻で構成されており、それなりの分量があります。
ボリューム:★★★★★
おすすめ度:★★★☆☆
不毛地帯
『不毛地帯』(ふもうちたい)は、山崎豊子の小説。1973年から1978年まで『サンデー毎日』に連載された。連載中に、ロッキード事件、ダグラス・グラマン事件があり、偶然似た題材を扱った本作が話題になったが、実在するどの事件の概要とも異なるフィクション作品である。
引用:wikipedia
シベリア抑留後に商社マンとして活躍する主人公の物語。
あまりシベリア抑留に関して知識を持っていなかったこと・読んだのがちょうど就活期で商社マンの仕事に興味を持てたことから、あっという間に読むことができた作品です。長いスパンを描いているにも関わらず、切れ目なく連続して話が続いており、引き込まれるように読むことができました。主人公の志を持った生き様は必読です。
こちらも沈まぬ太陽と同じく全五巻で構成されており、それなりの分量があります。
ボリューム:★★★★★
おすすめ度:★★★★☆
華麗なる一族
『華麗なる一族』(かれいなるいちぞく)は、山崎豊子の小説。1970年3月より1972年10月まで『週刊新潮』に連載され、1973年に新潮社から全3巻で出版された。
引用:wikipedia
巨大な権力機構である銀行を舞台とした小説。権力にとりつかれた男たちの人間ドラマが描かれています。
普段知ることのない世界がリアルに描かれているため、最初から最後まで話が本当に面白く、一気に読むことができます。ドラマではキムタクが万俵鉄平役で主演を演じており、このドラマを見てから小説を読んだ人も多いのではないでしょうか。
全三巻で構成されているため長さ的にもちょうど良く、初めて山崎豊子の作品を読むのにおすすめの作品です。
ボリューム:★★★☆☆
おすすめ度:★★★★★
大地の子
『大地の子』(だいちのこ)は、山崎豊子の小説作品、および原作としたテレビドラマ。中国残留孤児陸一心(ルー・イーシン)の波乱万丈の半生を描いた物語である。
引用:wikipedia
新日鉄住金エンジニアリングをモデルにした小説。いわゆるプラントエンジニアリングの技術者が主人公。
わたしは就職活動の時に当時の新日鉄エンジニアリング(現:新日鉄住金エンジニアリング)の工場見学に行った際に、社員に勧められて読みました。
個人的には「華麗なる一族」・「白い巨塔」と並んで、面白かったのがこの作品です。もしかしたら一番と言っても過言ではないかもしれません。中国残留孤児時代から始まり、最後の名セリフまでをあっという間に読むことができます。過酷な運命から何度も苦難にぶち当たってはそれを乗り越えていく主人公の姿には本当に心惹かれます。
薄めの文庫本4冊構成で、不毛地帯や沈まぬ太陽ほど長くはなく、サクッと読むことができます。
ボリューム:★★★☆☆
おすすめ度:★★★★★
白い巨塔
『白い巨塔』(しろいきょとう)は、山崎豊子の長編小説。浪速大学に勤務する財前五郎と里見脩二という対照的な人物を通し、医局制度などの医学界の腐敗を鋭く追及した社会派小説である。山崎豊子作品の中でも特に傑作と名高く、1966年の映画化以来、何度も映像化された。
引用:wikipedia
大学病院を舞台にした権力争いの物語。
物語自体の完成度が非常に高く、あまりのリアリティに実在する登場人物がいたのではないかと錯覚してしまうほどです。映画やドラマでリメイクされているとあって、山崎豊子といえば「白い巨塔」といえるほど、世間から認識されているのではないでしょうか。
先にテレビドラマを見たので結末を知ったうえで小説にトライしましたが、それでも夢中になって読むことができました。今年の5月22日からテレビ朝日でリメイクされてドラマが放送されるようなので、ドラマが始まるまでに読み直すのもよいかもしれません。
ボリューム:★★★★★
おすすめ度:★★★★★
二つの祖国
『二つの祖国』(ふたつのそこく)は、真珠湾攻撃から東京裁判まで日米間の戦争に翻弄された日系アメリカ人二世の姿を描いた山崎豊子の小説である。
引用:wikipedia
わたしが現在進行形で読んでいるのが、この「二つの祖国」。
「不毛地帯」、「大地の子」と合わせて、山崎豊子の「戦争三部作」と呼ばれていますが、上記の2作品よりも戦時中のことが描かれています。
まだ結末を知らないので、これからのストーリーを楽しみにしています。
まとめ
やはりドラマでも大ヒットしている作品が読んでもおもしろいと思います。長編の作品が多いですが、のめり込んであっと言う間に読み終わってしまう作品ばかりです。
いま特に読んでいる本がなければ、ぜひ山崎豊子の小説を読むことをおすすめします!